「……こうゆう微妙なのは正直どうかと思うわヒル魔くん」
「何が」
「嫌がらせなのか好意なのか判別し難いってこと」
「てめえの好きに解釈したらいいだろーが」

がちがちに固まったそのめでたい頭で。

余計な台詞を吐いて、肩を揺らしながらとっとと部室を後にする背中に、
シュークリームの一つでも投げ付けてやろうかと思ったけれどもそこはさすがに思い止まる。
それは絶対勿体無いし、第一くれた人に失礼。
甘い匂いが立ち込める中、一人残った部室でカジノ台に向き直る。

“がちがちに固まったおめでたい頭で”、どうゆう結論に持ち込めばいいというのか。

微塵の甘さも存在しないブラック珈琲の缶は、シュークリームの山の中で一際異質に見える。
たかだか一缶で、カジノ台の上を埋め尽くす量を誇るそれと対等の存在感には釈然としない。
馴染まない光景だと思う、…いろいろと。
爪先で弾いてみても中身の詰まった缶は金属の擦れる音がするばかりで微動だにもしない。
持て余しているのだろうか、という問いに返る答えは無い。(何だって、こんな、)

先程手の中で感じた熱さを思い出して、一つ溜息をついた。





火傷しそうでちょっとだけ怖いけど

(11/24模様)